小惑星探査機はやぶさ
アオシマ 1/32

60億kmを旅した後ろ姿 台座は小惑星イトカワ、ミネルバも付属してます

  <コメント> 

  2010年の最大の話題といえば、私的にははやぶさの帰還でした。航空・宇宙に興味のある人なら、同意見の方も多いのでは?
 はやぶさの物語自体は書籍やネットデータ・資料が数多く出ているので改めて書きませんが、数多くの困難を乗り越えて帰還し、
 最後は輝く流星となって散っていった姿は、何とも日本人の琴線を揺さぶるものでした。
 私の場合、それに加えて某動画サイトでも盛り上がりの影響も受けて、かつてリアルタイムで夢中になっていた「宇宙戦艦ヤマト」の
 姿をダブらせていたので、盛り上がり方は人並み以上。帰還当夜は、半分徹夜でネットの実況サイトをあちこち駆け回っていました。
 最後の輝く流星となったはやぶさの動画を見たときには、正直本気で泣いてしまったのは、良い思い出です。
 
 あれから一年近く経ちましたが、はやぶさの姿や話を見る度にあの時の感動が思い出されます。同時に技術屋の端くれとしては、
 あんなプロジェクトに参加してみたいなぁと羨ましく思います。まあ、日々ドタバタと過ごしている日常業務が劣っているとは、思っては
 いけないんですけどね。仕事に貴賎はないんですから。

 <キットについて>

  フットワークの軽いアオシマらしく、はやぶさ熱が冷めないうちに発売されたキットです。初版は数日で売り切れたそうで、御陰で
 HTVやH-II等の宇宙物をやってくれる切っ掛けとなったのは、かつてアポロのキットに胸ときめかせた身としては嬉しい話。

 キットですが、初心者向けを考慮したのか早く発売する為なのか、箱組の本体にソーラーパネルとアンテナを取り付ければ完成と
 いう簡単な構成。購入層を考えれば妥当な選択だと思います。モールド等は過不足なく入っていますので、モデラーであっても
 文句は無いでしょう。ただ、早く発売する為の弊害なのか、本体部品のゲートの位置が今一つ。箱組の合せ面上にドンと入って
 ますので、切り離しただけでは干渉して箱に組み上げられません。ゲート跡を丁寧に整形してやるのは、普通のモデラーなら
 何でもない事ですが、初心者で躓いた人も結構居るんじゃないかなぁ。(まあ、偉そうなことを言っておいて、完成してから見ると
 合わせ込みが今一つだったりするのですが)
  注意すべきはそこだけで、後はサクサク組上がります。ソーラーパネルの取り付けは、左右を間違えない様且つガッチリ固定される
 様に工夫されていて好感が持てます。残念なのが、パネル支柱が実機通り細いので完成状態で若干ですが撓んでしまう事。
 こればかりはプラの剛性的に避けられない様です。金属に置き換えれば問題ないでしょうが、購入層と価格を考えれば、流石に
 キットでやるのは無理でしょう。
 アンテナ周りは、組み上げる前はちょっと位置決めと合わせが難しいかなと思っていましたが、やってみるとスムーズに組み上がり
 ました。この辺はちゃんと組立確認をやっている様で好感が持てます。最後に各部に化学スラスタを接着して終了。

  塗装ですが、各部の塗り分けについては、組説の指示と箱絵で違っています。ネットの上にある画像もマチマチでしたので、
 本家JAXAのCG画像に倣って塗り分けています。
 本体は最初クレオスのゴールドを吹いたのですが、オレンジに寄っていてイメージが違うので、タミヤエナメルのペイントマーカーの
 リーフゴールドを皿に出して吹いてやりました。エナメルの金属色は乾きが遅いのですが、ブラシで吹くと、筆塗りよりは乾燥が
 早いようです。(それでも用心のために2日ほどおきましたが)
 各部のカッパーとシルバーは、同じくエナメルの筆塗り。アンテナ本体はクレオスのGXホワイト、化学スラスタは8番シルバー、
 ソーラーパネル面はコバルトブルーを吹いてから、タミヤのセミグロスクリアーでツヤを整えました。
 エナメルで塗ったので、スミ入れは無しとしています。
 (実作業時間12時間)

今回の教訓:
箱組みの合わせ込みは十二分にやっておく事 

07.MAY.11

フィギュア・アニメの棚へ